鳥取の銭湯で日帰り温泉気分
温泉好きの私。
贅沢を言えば、遠くの有名温泉旅館で1泊なんてのは至極な時間。
ただ、頻繁には行けないのが現実です。
ですが、普段使いの温泉というのもいくらでもあるものです。
例えばスパ施設みたいな割と大きな所から、町の銭湯と言った様な。
先日も、日帰り温泉の事を書きました。
時間に余裕がある時は、日帰り圏内で少し足を延ばす事もあるのですが、思い立ったら行ける近い場所は普段使いの強みです。
実家に帰ってからの3年間で、私が最も多く足を運んだ『ベストオブ銭湯!』
これが【元湯温泉】さんです。
店舗基本情報
【元湯温泉】
住所 :鳥取県鳥取市末広温泉町557
営業時間:6時~9時30分・13時~23時
定休日 :なし
料金 :大人400円(税込み)・小学生150円(税込み)・未就学児80円(税込み)
※2021年料金改正あり。新料金大人450円へ(小学生以下の料金は変動なし)

昔ながらの公衆銭湯ですが、その名の通り温泉。
泉質:ナトリウム硫酸塩・塩化物泉。
先日行った【一乃湯】さんと同じく、カランとシャワーからも温泉が出ます。
この辺りは、そんな贅沢が普通仕様なのか?
温泉銭湯はみんなこうなのか?
嬉しい謎。
大人入浴料は450円。
都会の銭湯は500円することを思えば、お湯は温泉な訳だし安いと感じてしまうのは温泉好きのありがたさからかも知れません。

実家から近く、車で10分かからないのがリピートする1番の決め手になりました。
駐車場は平面敷地内に15台程停める事ができます。
近隣にも同じ形態の銭湯は3箇所あります。
その中でも元湯温泉さんは、2016年にリニューアルされたので、昔ながらの銭湯の面影を残しながら、館内はきれいで清潔感があるのです。
浴槽は1つ、横に小さな水風呂があるのみのシンプルな作り。
こういうレトロな感じもたまりません。
常連さんとよばれたい願望
このところの、急な暑さで身体が早くもバテ気味でしたので、ここらでまた温泉の恩恵が欲しいと、この銭湯に行った時の事。
仕事の休みの関係で、普段は専ら平日に通っていましたが、日曜日に訪れたのは初めてでした。
全ての洗い場は人で埋め尽くされていて、順番を待つ人も出ている混雑ぶりでした。
入り口に桶と椅子が重ねて置いてあり、それを持って空いている洗い場に向かうというのが、暗黙のルール。
初め行った時は、勝手が分からずウロウロしていた私も、今では流れる様に桶と椅子を手に取り洗い場へ向かいます。
ところが、この日はひねってもひねってもシャワーの出が弱かったのです。
なんでだろう?と疑問を抱きながらもシャワーを出しっぱなしの状態で洗髪をしていた時。
1人の常連らしき高齢のご婦人に
「使わん時は水止めて」
と言われました。
え?
何のことだか全くピンとこなかったのですが、すぐにご婦人は離れていかれたので聞き返す事もしませんでした。
シャワーの出も弱かったので、その言葉をきっかけにシャワーを止め、カランの方から洗面器にお湯を溜める方法にシフトして洗髪を続けていました。
するとご婦人は、私だけではなく、あちらこちらのお客さんに同じ事を注意していました。
戻って横に座ったそのご婦人は、
「使わない時はマメに止めないと、大勢で出すとシャワーが出ない」
と言った意味の事を、方言たっぷりに説明してくれました。
ほほーー、納得。
こんなに混んだ日に来るのは初めてで、知らなかった現象でした。
どうやらリニューアルはしていても、基本的な設備は古いものなので、一度にたくさんシャワーを使うと水量が弱くなるみたいなのです。
なーるほど。
水量が弱くなる事を知って、益々元湯温泉が好きになりました。
何で?
「シャワー出が悪いじゃないか」と不満に思いますか?
中には注意されて不快な思いをされた人もいらっしゃった様ですが、私は教えてくれてありがとうと思いました。
だって、常連さんに近づけた気がするじゃないですか。
クセを細部まで知ってる風な気分。
次からは、混んでいてもわきまえてシャワーが使えます。
「OK、オレ心得てるぜ・・」といった顔をしながら ( ´艸`)ふふっ。
同じ事を言われても、受け止め方が違えばネガティブにもポジティブにもなると思うのですが、この時の私は、得した気分でした。
若い頃はネガティブオンリーで、こんな考え方がさっぱりできませんでしたけどね。
やはり、歳を重ねていくと考え方、感じ方が変わってくるのでしょうか。
行けてもせいぜい月1回の私は、到底常連客とは言えません。
常連さんの証である、マイシャンプーの入ったったカゴを棚に置いて帰る日も、程遠いです。
ですが、気持ちの中ではチョットだけ常連さんに近づけた気がしています。
毎回感じる事ですが、温泉の威力は半端ないです。
効能の部分では、体の芯から温まる事や保湿は誰でも1回の入浴で体感できますが、病後回復とか健康増進とかはさすがに回数行かないと感じられないですよね。
私が温泉の虜になるのは、実は効能の部分だけではなく精神的な割合が多いのです。
とは言っても、スピリチュアルな世界とか何の知識も持ち合わせちゃいません。
単純に疲労が溜まった時以外にも、最近ツイてないなとか空回りしてる時にもふらっと立ち寄ったりするんです。
人間気持ちが大事で、
『温泉入ってパワーもらえた。よし大丈夫だ』
と思えると、不思議と今まで滞っていた事柄がスムーズに動き出したりするものなのです。
例えば温泉に入る以外に、海を見に行くとか神社仏閣を参拝するとか他の方法で同じような精神的パワー注入をしている人もいらっしゃいますよね。
この方法が、私の場合は温泉に入る事なんです。
簡単でイイ。
この日は常連さんの一言で、プラスアルファおまけも頂いちゃった気分でした。
心も体も満たされたなぁ。
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